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韓国家族関係登録一覧

出生届が無い在日コリアンの韓国家族関係登録簿(旧戸籍簿)への登録の可否について。

専門職として困難な事案が持ち込まれるのは覚悟の上ですが、日本にいながら韓国の身分登録を遠隔で処理するのはやはり骨が折れます。

僕の事務所では基本的に領事館を通さず、ソウルにある「在外国民家族関係登録事務所」や場合によっては本国の裁判所へ直接相談を持ち掛けていますので、当然にハングルの理解と韓国法の理解が求められます。

法律の中身は日本と似通っている韓国ですが、そもそも日本でも人の身分関係にかかわる業務など持ち込まれることは稀です。

今相談に乗っている事案はいずれも1945年以前に出生した在日コリアンについて日韓で相違している氏名や生年月日を一致させるためのもの。

まるっきりできない訳ではないのですが、この当時の日本の役所の書類(出生届記載事項証明書)の保存状況がまちまちであることが厄介です。

韓国の役所も昔と違ってしっかりと疎明資料を求めますから、日本の公的資料に基づいて手続を進めるのです。

では、日本で出生した旨の公的な証明書がない場合、一体どうすればよいのか、、、

<次回に続く。>

国際相続について。日本国籍取得後と取得前の身分関係書類の集め方。

昨年、今年と、相続に必要となる身分関係書類の収集作業(主たる依頼内容は相続関係説明図の作成)が安定して舞い込んできます。

それだけ日本の家族関係が国際化していること、また、在日コリアン1世、2世の高齢化が進んでいる証拠でもあります。

僕が主に請け負うのは司法書士や弁護士からの相談と依頼です。

僕ら行政書士を下請け業者のように重用してくれている(あえてへりくだった言い方をします、、)お得意様からの依頼ですので、その期待を裏切らないように迅速・丁寧に対応しています。

日本に生まれ育ちその後日本の国籍を取得された元在日コリアンの相続関係書類は、韓国本国が発行する家族関係登録事項証明書や除籍謄本、現在の国籍国たる日本の戸籍謄本、さらには旧外国人登録法により作成された外国人登録原票など、多種多様な書類を複数の機関へ請求する必要があります。

特に韓国の身分関係書類については、ほとんどの在日コリアンが行ったこともない駐日韓国領事館へ赴く必要があります。

当事務所では、相続関係説明図の作成業務の補完作業としてこれを一括して請け負い、依頼者の手を一切煩わせることなく作業を進めます。

特にここ最近の規定の変更により、韓国領事館での家族関係登録事項証明書の入手は困難を極めるため、その道のプロで領事館との折衝でも他の事務所に勝る『そん法務事務所』への依頼は、大きなメリットがあること必須ですよ!(所長の個人的な所見、、)

前回までのシリーズ<韓国戸籍(家族関係登録簿)整理事例>に関しての反響が早速多数来ている件。

2004年9月20日以降に日本の役所で協議離婚届出を行った韓国人夫婦が、再度領事館へ出頭して離婚手続きをしなければならないとのブログをアップしたところ、それを見た在日コリアン数人(男性からも女性からも)から問い合わせの電話やメールをいただいております。

相談の内容は概ね同じで、「子どものパスポートを作るために、この難局をどうやって乗り越えたらよいか?」といったもの。

女性からは特に、「何んとか前夫との接触を避けて子どものパスポートを取得する方法は無いか?」との切実とも思える相談。

結論から申し上げると、先のシリーズブログでも紹介した通り、3つの選択肢が考えられ、そのいずれにおいても上記の<切実な願い>に100%お応えすることはできません。

日本で生まれ育ち日本の法律にのみ馴染んだ在日コリアン3世、4世に、『貴方たちは韓国人だから韓国の法律に則って生きなさい。』と無神経に言い放つのは酷に思われます。

一方で、自ら好んで3世代4世代にも渡って異国の地で外国籍を維持し続ける生き方には、それ相応のリスクと覚悟が伴うことも知る必要があるのではないかとも思います(今回紹介したケースや兵役問題然り)。

日本の国は在日コリアンに本国の国籍の維持を強制しているわけでは決してありませんから、、、

韓国戸籍(家族関係登録簿)整理事例。嫡出子を非嫡出子として申告したいとの要望④(LAST)。

前回に続き】

私の〝残酷な宣告〟になすすべもなく途方に暮れていた<鄭>さんに私が提案したのは、

①法律に則り、これまでの経緯通りに、婚姻、出生、離婚と韓国に届出ること。ただしこの場合、前夫の協力(韓国領事館への同行)が必要となる。

②前夫との接触を回避するため、日本の裁判所で調停離婚を申し立て、その決定により前夫との離婚を韓国に認めさせること。

そして、③韓国の前夫との離婚をあきらめ、韓国戸籍(家族関係登録)上はそのまま前夫と結婚した状態のまま放置すること。

でした。
<鄭>さんからの、「何とか前夫とのかかわりあいを避けたまま、長女のパスポートを入手することは不可能でしょうか?」との問いに、私は最にのこう言い放ちました。
『ないことは無いです。ただ、今後もし長女が日本に帰化しようとしたり、長女の出生について前夫からクレームがついた場合、苦労されるのは長女自身ですよ。』
しばらく黙っていた<鄭>さんは、『少し考えさせてください。』と言って帰っていったのでした。

最近、このようの「離婚にともなう子の出生についての難儀な相談」が増加しています。
ポイントは、日本の役所へ離婚届を出したのが「2004年9月20日」より前なのか後なのか。
運命の分かれ道なのです。

韓国戸籍(家族関係登録簿)整理事例。嫡出子を非嫡出子として申告したいとの要望③。

前回に続き】

離婚届の時に役所の職員が言っていた『意味深な言葉』とは、「便宜上離婚の意思があるものとして離婚届は受理しますが、本国ではこの離婚届は認められませんよ」と言うもの。
長女の韓国留学のためには、韓国籍のパスポートが必要となります。
そのため<鄭>さんは、韓国戸籍(家族関係登録)整理を専門に扱う当事務所を訪れます。
<鄭>さんの相談を聞いていた私は、残酷なようですが次のような宣告をします。
『離婚時に役所の方がおっしゃていた〝意味深な言葉〟はまさに今回のようなケースを慮っての言葉で、要するに、長女のパスポート取得の前提として必要となる韓国戸籍(家族関係登録)整理には、まず、①韓国に戸籍のある<鄭>さんと前夫<朴>さんが結婚した事実を整理し、②次に長女の出生を届出、そして最後に③前夫との離婚と、3件を順番に整理しなければなりません。しかしながらこの時、韓国の戸籍(家族関係登録)窓口(在外国民登録事務所)では、2004年9月20日以降の在日コリアン同士の日本の役所窓口における協議離婚届出を認めないため、前夫との離婚をもう一度しなければなりません。すなわち、韓国の形式に則って、二人で領事館へ出頭して離婚申告をし、領事の確認を求め、その後数カ月後に韓国の家庭法院(家庭裁判所)の確認を終えてからの領事館からの呼び出しに応じなければならないのです。』
私の説明を聞いていた<鄭>さんの顔からみるみる血の気が引いているのが、その顔色からはっきりとわかったのでした、、、

【その4へ続く】

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