朝鮮国籍一覧
特別永住者証明書。
- 2011.11.11(金)
- VISA・在留資格関連 , 入国管理局情報 , 日本語
皆さんご存知かと思いますが、2012年7月までの間に、日本の『出入国管理及び難民認定法(入管法)』と『日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(入管特例法)』の改正法が全面施行となります。
これについては、今後シリーズでお伝えしてまいります。
今回は在日コリアン、すなわち特別永住者向けのものを紹介します。
(分かりやすくFAQ方式で。)
Q 在日(特別永住者)に常時携帯を義務付けていた『外国人登録カード』がなくなるって、本当ですか?
A 本当です。正確には、新たに導入される『特別永住者証明書』に変更となります。
Q では、検問などで提示を求められても以前と違って『持ち歩いてません!』と堂々と言えるんですね。
A それは違います。警察官、入管職員等から特別永住者証明書の提示を求められた場合には、例えば、保管場所(自宅など)まで同行するなどして提示することが必要になることもあります。また、この提示義務に違反した場合には、【1年以下の懲役又は20万円以下の罰金】という重い罰が科せることもありえます。
Q 確か、再入国許可もいらなくなるんだとか?
A 正確に言うと、みなし再入国許可制度が導入されます。
有効な旅券(※注)及び特別永住者証明書を所持する特別永住者の方が、出国後2年以内に再入国する場合は、原則として再入国許可を受ける必要がなくなります。
みなし再入国許可により出国した場合、その有効期間を海外で延長することはできません。出国後2年以内に再入国しないと特別永住者の身分が失われることになりますので、注意が必要です。
また、これまでどおり再入国許可を受けて出国する場合は、再入国許可の有効期間の上限が、これまでの「4年」から「6年」に伸長されます。
※注:有効な旅券とは、すなわち日本国政府が有効と認めた旅券であって、朝鮮国の旅券は該当しない。
次回は一般の外国人の方へのアナウンスです。
ある在日コリアンの涙。
- 2011.11.10(木)
- 国籍・家族関係登録(戸籍) , 日本語
先日、地方都市に住むある男性から一本の電話をいただいた。
事務所のホームページで『在日コリアンの戸籍整理』とうたっている関係で、いろんな地方の在日コリアンから問合せが来るが、どうも様子が変であった。
その方も自身が在日コリアンで、つい先日国籍を『朝鮮』から『韓国』に変えたとおっしゃっていた。
自身の考えや両親の意思に背いて、仕事のためにやむなく国籍を変えたこと、そのことで大変悩まれたこと、また、領事館での手続に大変苦労されたことなどを話された後、核心部分を聴くこととなった。
それは、韓国のパスポートを取得するために①国籍を変え、②韓国戸籍(※)を整理し、③一大決心をしてその申請を行ったにも関わらず、領事館でその交付を拒まれたとのことだった。
主に大阪で活動している私は、果たしてそんなことが実際に行われているのかと疑問に思いながらも、泣きそうになりながら話す男性の話に聞き入ってしまった。
聞くところによると、その男性の友人も同じような理由でパスポートを入手できずに困っているとのことだ。
その方の話では、特定の団体(朝鮮総連)とかかわりのある人物へのパスポートの発給について、その団体との一切のかかわりを辞める旨の誓約書(?)を文書で提出しないとパスポートの発給手続は出来ないし、また、それをしたからと言って必ず発給されるとも限らないと領事館から言われたらしい。
男性が抗議すると、これは法律で決まっていることだ、とも言っていたらしい。
何ともやるせない話で、涙ながらにその話をする男性に同情するしかなかったのだが、『果たしてそんな法律、韓国にあったっけ?』との疑問が沸いてきた。
たしかに旅券の発給は各国の法律により定められているが、特定の信条や宗教によりその発給を拒むことが可能なのだろうか?
それとも危険人物として、『特定の団体や国家への所属』を理由に旅券発給を拒否できる法律があるのか?
調べなければと思いながら、日々の業務に追われて今日に至っている。
2012年3月に行われる国会議員選挙及び2012年12月の大統領選挙には、在外国民も参加が可能となる。
それを見越した動きとも取れなくは無く、結局、在日コリアンはどちらの国籍を選択するにせよ帰ることも無いであろう本国に振り回され続けるのであった。
※現在の韓国には戸籍制度は無く、2008年1月1日から施行された家族関係登録法により各人5種類の証明書が発行されることとなった。
民族学校。
私がよく利用する『コスモスクエア駅』で、小学生らしき子供達を見かける。
学校帰りとおぼしき彼らの口からは、とても流暢な朝鮮語が発っせられる。
韓国から日本へやってきたビジネスマンや日本への移住者を親に持つ子供達だろう。
彼らの就学先は韓国係の学校か日本学校となるのが一般的だ。
他にも、民族色の強い(政治色も)朝鮮学校が存在するが、残念ながら彼らの選択肢には挙がらないだろう。
民族学校が多いことは良いことだと思う。
しかしその反面、生徒数不足で存続が危ぶまれている学校も少なくないと聞く。
いい加減、帰ることもない本国に振り回されるのは止めて、日本にいるコリアンだけでも一つになったらいいのになと、在日コリアンの子供達の姿を見て嘆いてしまう。
外国人学校。
- 2011.10.11(火)
- ただいま休憩中・・・ , 憤慨 , 日本語
3連休の合間に懇意にしているブラジル人学校の『多文化交流フェスタ』へ出かけた。
学校の認可手続を2年近く手伝っていることもあり、学校の雰囲気(子供達や保護者達の様子)をうかがうには大変有意義で楽しい時間を過ごすことができた。
校庭に作られた舞台では、ダンスを披露する子供達の姿に親達が熱いまなざしを向けていた。
また、屋台や幼児向けのゲームも設置されていて、連れて行った私の子供達も満足した様子だった。
『多文化』と謳っているだけあって、ブラジル文化だけではなく他の国の踊りや歌も披露されていたのがとても印象的だった。
私の知る『外国人学校』でも年間10回近くイベントを行っているが、今回のブラジル人学校のような『多文化』を謳った取り組みは皆無である。
現在及び今後ますます増加するであろう越境者(在留外国人)に反比例する我が母校の生徒数の減少に歯止めをかけるための唯一の方法は、多文化共生への関心を学校関係者がもう少し持つことと、政治に振り回されない強固で独立した運営基盤を確立することが必要だと思うのだが、、、(皆同じ考えでしょうが!)
学校の存続は誰のためでもなく、『教育を受ける子供達だけ』のためにあるものなのだから。
規律無く自由にステップを踏む楽しげなブラジル人生徒達の顔を見て、『そのための良い方法は無いものか?』、フッとそんなことを思ったのだ。
劇団『航路』韓国公演。
- 2011.09.14(水)
- パスポート , 国籍・家族関係登録(戸籍) , 日本語
今朝の毎日新聞に記事が載っていた。
在日3世が主催する劇団が韓国で公演を行ったとのこと。
主演する在日1世役を日本人俳優が演じていたとか。
演劇を観た韓国人親子のインタビューの内容も興味をそそられたが、この記事で主人公として扱われていた『在日3世の金さん』が何故韓国へ同行しなかったのかが気になった。
答えは、彼の国籍が『朝鮮』であったがためだ。
現在の韓国政府は日本の外国人登録の国籍欄が『朝鮮』となっている方達への韓国への渡航をほぼ認めていない。
これは政治的な判断によるものだ。
韓国政府が現政権に変わってから、それまで有効に機能していた『朝鮮籍』在日コリアンの訪韓が急に認められなくなってしまった。
現韓国大統領は一時的にではあるにせよ、大阪市平野区に在住してたことのある元在日コリアンであるのに。
様々な思惑の入り混じった政治の世界は理解不能であるが、日本でマイノリティーとして苦難の歴史を生きてきた在日コリアンへの同族による厳しい措置に怒りを覚える。
『韓国へ行きたかったらさっさと韓国籍へ変えろ』と無神経に言い放つ人間もいるが、皆それぞれ意思や主張や家族の歴史があるのだ。
今朝の毎日新聞記事によって、『在日3世の金さん』の思いが私には強く伝わったのだ。
2012年に行われる韓国大統領選挙によって、『在日3世の金さん』のような方々が自由に故郷を訪れることが可能になることを願いたい。
そのためにも、在外コリアン(韓国籍で在外国民登録者に限る)は新たに与えられた選挙権を責任を持って行使しましょう。