改正入管法一覧
改正入管法及び住基法の施行日が目前に迫って、あわただしく動き回る日本の役所。
いよいよ改正法施行まであと2週間と迫った。
今日、新たに分かったことがあったので情報提供します。(すでにご承知の方もいるかと思いますが、、、)
登録原票の写しを市区町村へ請求された場合、古いものは入国管理局で保管しているとの説明を受けたことがある方も多いのではないでしょうか?
確かに、亡くなった方のものや高齢(60歳近く)の方の過去の原票は市区町村には無い場合が多く、法務省入国管理局で保管されています。
クライアントの方が6月22日に大阪市内のある役所で自身の登録時からの原票の写しを請求したところ、「役所に保存していない原票の写しの請求は、施行日以降に所定の手続に則って直接法務省へ行なってください。」と説明されたそうだ。
素人が聞いたら何のことやらわからないハズ。
僕もそんな話(情報)は聞いたことが無かったので、役所へ問い合わせて見た。
すると、「この度の改正法施行の経過措置(?)として、役所に保管していない古い原票の写しについては、6月18日以降の請求分からは、7月9日の施行後に法務省宛に請求するようにとの入国管理局から各役所への通知が来ている。」との説明。
通達や通知があれば根拠を示してほしい旨言ったが、調べるといったまま返事が来ない。
ついでがあったので大阪入国管理局4階の総務課で直接聞いてみた。
彼らも良くわかっていないようで、調べておくようにお願いして30分後にもう一度行ってみるとやっと回答が得られた。
やはり先ほどの役所の職員が言っていたように、法務省(の外国人登録原票を管理している部署)から役所宛にそのような通知が行っているようだ。
それにしても、いくら大改正前の混乱を避けるためと言っても、私達市民への公示も無く(あったのか?)そのような措置を取ることが許されるのだろうか。
これが市民と行政が逆の場合、彼らはこのような違法を看過してはくれまい。
以下、国が配布しているリーフレットからの抜粋。
Q 改正法施行以前の外国人登録原票に係る住所の履歴などのわかるものが必要な場合、どうすればよいですか?
A 改正法施行日以降は、区役所では証明書等の発行はできなくなりますので、「法務省」に外国人登録原票の開示請求をしていただくことになります。
⇒明確に『改正法施行日以降』と書いてある。すなわち、施行前は区役所(や市役所など)で請求可能だということになるのだが、、、
※ちなみに、廃止される外国人登録法第4条の3(抄)登録原票の開示等では、「市町村の長は、次項から第5項までの規定又は他の法律の規定に基づく請求があつた場合を除き、登録原票を開示してはならない。」となっていて、原則不開示と規定しています。
『仮住民票記載事項通知書』について、事前の告知がチョット足りないんじゃないかと思った件。
- 2012.06.02(土)
- VISA・在留資格関連 , 日本語
このブログを読んでいただいてる方で外国籍の方の自宅に、お住まいの市区町村から『仮住民票記載事項通知書』なるものが郵便で届いていると思いますが。
沢山のクライアントから僕の事務所へ問い合わせがあり、『入管から何か通知が届いている!』と驚かれている様子。
話を聞くと、入管からではなく市役所から届いた『仮住民票の通知と氏名についてのフリガナの確認の書類』のことだ。
必要以上に入管に過敏な方があわてて勘違いするケースが多いようだ。
それにしても、事務所へ来られる多くの外国籍住民の中で、この度の法改正について具体的に認知している人は少ないように感じる。
このブログでも度々取り上げましたが、来る7月9日に改正された『入管法』及び『住民基本台帳法』が施行されます。
それによって、在日外国人のうち中長期在留者(結婚ビザや留学、就労ビザ、永住者、在日コリアンなど)については、日本人と同様に住民票に名前が載ることになります。
今回送られてきた『仮住民票記載事項通知書』は、住民票に記載される氏名などを事前に確認するために役所が該当世帯へ送付したものです。
役所から返送をお願いする旨の文言が書いてあるように、放っておいてもペナルティーはありません。
しかし、2009年の改正法の公布から3年が経過していよいよ施行となりますが、その間の事前告知は思いのほか効果が無かったように思います。
いまだに、『永住権が無くなるんですか?』や『観光ビザが90日から15日に短縮されるのは本当ですか?』との質問が絶えない。
ニューカマーだけではなく、在日コリアンをはじめとする永住者にとっても今回の改正を知ることは大変重要だと思う。
面倒くさがらず、送付されてきた封書に同封されている『法律改正のお知らせ』くらいは、目を通すことをお勧めします。
日本政府が被災地を訪れることを条件に中国人旅行者への査証(VISA)を発給する特例措置を認める方針を決定した件。
- 2012.05.15(火)
- VISA・在留資格関連 , 入国管理局情報 , 日本語
日本政府は、本年7月から中国人旅行者が東日本大震災で被災した東北3県(岩手、宮城、福島)を訪問する場合に限って数字査証(VISA)を発給する特例措置を認める方針を決定しました。
数字査証(VISA)を発給された中国人旅行者は、有効期限内であれば何度でも日本を訪問できるようになります。
訪日外国人のうち1人あたりの消費金額では、ロシア、オーストラリアに次いで3番目にお金を使っているのが中国人観光客との統計が出ていますが、旅行者数から言って全体的にはダントツ1位なのでしょう。
高い購買力を持つ中国人観光客を被災地に誘致し、復興支援につなげるのが狙いでしょう。
この度の特例措置は、岩手、宮城、福島のいずれかに1泊以上することが条件(旅行業者の証明等が必要となる)。
対象は個人旅行で、3年間有効な査証(VISA)が発給される予定とのこと。
特例措置は、昨年7月に沖縄県を対象にスタートしましたが、それによる効果が大きかったことを踏まえて(沖縄を訪れる旅行客が急増した)、被災地への復興も期待した適応となったのでしょう。
日本は、2011年5月の時点で、世界61ヵ国・地域に対して査証免除措置を実施しています。
アメリカや韓国、シンガポールやオーストラリア等の諸国ですが、中国は含まれていません。
そのため、中国人が日本へ入国するためには、在外公館(中国国内にある日本大使館や領事館)で査証(VISA)の事前発給手続を行なう必要があるのです。
ちなみに韓国と日本とは、2006年3月1日以降、観光等を目的とする『短期滞在査証』免除措置を期間限定なしに相互に実施することを決定していますので、韓国人が日本へ来るとき及び日本人が韓国へ行くときには、基本的にはパスポートを所持している方が航空チケットさえ手に入れることができれば明日にでも渡航できるのです。
【7.9 入管法改正に向けて。】特に外国人ニューカマーがデマや噂話を信じ込んでしまう現状について。
『永住権がなくなるのですか?』や、『観光ビザ(短期滞在)が15日に短縮されるのですか?』、はたまた『結婚ビザが中々許可されなくなるんですか?』などなど、、、
今年7月9日に完全施行を迎える改正入管法についてのさまざまな質問が事務所へ寄せられます。
これは今始まったことではなく、3年前に入管法改正が行なわれた頃から電話やメールで頻繁に起きていた現象です。
どこの誰に聞いたのか、同じような間違った情報が在留外国人の中で蔓延しているようです。
特に大阪の一部地域に住む外国人街では、このような間違った噂話を信じ込んで悪い連中(ブローカーや一部のオールドカマー)にだまされるケースも多いように思います。
入国管理局はじめ、地方自治体などの窓口やホームページ上では法改正に伴って事前に告知も行なっていますが、彼らの主な情報源は『友人・知人・知り合いのオバさん・日本に長く住む先輩方』が一般的なようで、そのような告知の効果は薄いように感じます。
(事実、私が何度言っても、私の話より友人、知人の話を信じてしまうのです!)
当事務所へお越しの方には、依頼に至らない場合も含めて、『間違った噂話に惑わされないように、気になることがあれば入管や区役所、若しくは私を含めた専門家に必ず確認を取るように』と注意を促してはいますが、その効果たるやいかほどのものか、、、
とにかく、どこの世界にも立場の弱い人間を食い物にしようとする輩がウヨウヨいますので、そのような連中に引っかからないようにしてあげなければ、と思ってはいるのですが。(なかなか確立された方法はありません。)
『悪いやつほどよく眠る』ではありませんが、案外、彼らの身近にそのような輩が身を潜めてほくそ笑んでいます。
身近にニューカマーがいたら、『適正な在留』と『イミテーションはしないこと!』、それと『一日も早く永住権を取ること』を勧めてあげてください!
特に彼らの頼りになるのは、オールドカマーである我々在日(コリアン・チャイニーズ)なのです。
※当事務所のフェイスブックページでも、【FAQ方式】での告知を行なっていますので、是非ご利用を!
新しい在留管理制度における『在留カード』及び『特別永住者証明書』には、通称名が記載されない。
以下、入管ホームページからの抜粋も含め、解説します。
本年7月9日から導入される『在留カード』及び『特別永住者証明書』について、カードに記載される氏名はローマ字表記を原則としつつ、漢字を使用することを証する資料(例えば韓国籍の方であれば家族関係証明書など)に基づき、漢字又は仮名を使用した氏名を表記できることとなる(原則としてローマ字氏名との併記)。
ただし、ローマ字により氏名を表記することにより中長期在留者若しくは特別永住者が著しい不利益を被るおそれがあることその他の特別の事情があると法務大臣が認めるときは、ローマ字に代えて、漢字又は仮名を使用した氏名を表記することができるとされています。
さらに、ローマ字や漢字表記を疎明するパスポートなどの公的証明書を取得することが困難な場合は、旧外国人登録法に基づき登録された漢字氏名をできる限り引き継いで、『在留カード』及び『特別永住者証明書』に記載できることとしています。
なお、氏名表記に用いる外国人の漢字氏名が正字と認められるものについては当該正字等を表記し、簡体字等については、正字に置き換えて表記することとされています。
次に、『在留カード』や『特別永住者証明書』にも外国人登録証と同じように「通称名」が記載されるかの問題ですが、「通称名」については、『在留カード』及び『特別永住者証明書』には法律上も運用上も記載されません。
新しい在留管理制度・特別永住者制度の下で法務大臣が継続的に把握する情報は、公正な在留管理制度に必要なものに限られますが、「通称名」は在留管理に必要な情報ではないことや、基本的に、住民行政サービスに必要な情報は、新しい在留管理制度の導入と同時期に『住民基本台帳法の一部を改正する法律』により整備されることとなる『外国人に係る住民基本台帳制度』において保有されることとなること等を考慮し、法務省において「通称名」の管理(在留カード等への記載を含む。)をしないこととしています。
なお、「通称名」については、新制度における『住民票』で扱われることになるものと考えられています。