許認可手続一覧
風俗営業許可申請。(その2)
保護対象施設の存在によって営業を断念せざるを得ないケースもままある。
少し前に問い合わせがあったケースがまさにそれで、ホストクラブをやっていたがオーナーチェンジを契機にちゃんとした許可店として営業されたいとの趣旨だった。
(前は無許可営業だったの?)との疑問を置き去りにして、早速営業店の住所を聞きとってグーグルマップで位置確認してみると・・・
国道を挟んで向かい側に公立小学校が!
この段階でまったく許可の可能性が無くなってしまいました。
保護対象施設に関係なく営業が可能とされる『容認地域』であれば問題なく受任となっていたところ、一銭ももらえずでした。
それでも1件の小さな相談にも誠意をかかすことなく取り組むことによって、その相談者の後ろに居る数多くの予備クライアントへの宣伝効果を期待している私でした。
風俗営業許可申請。
なぜかここ最近、風俗営業許可申請の依頼が続く。
我々行政書士への依頼でも多数を占めるこの業務ですが、事前確認(申請者の欠格要件、周辺の保護対象施設の存在の有無、店舗の構造など)に多くの時間と労力を費やすこととなります。
今の季節は何と言っても『暑さ』にやられてしまいます。
(日々外で仕事をされている職人さんや営業マンの肉体的疲労を実感できる数少ない時間だ。)
特に、店舗周辺を徒歩でくまなく調べなければならない『保護対象施設の確認』は、シャツが水を浴びたような状態になります。
大阪では、『ミナミ』と『キタ』の飲み屋街で指定されている一部地域では保護対象施設に関係なく風俗営業の許可が下りますが(いわゆる容認地域)、それ以外の地域では、先ずこの周辺調査から業務に着手することとなります。
特にパチンコ店の開店などでは、1日の遅れが数百万円の利益を損ねかねないため、事前調査には細心の注意と気遣いが重要です。
事前調査の不備のため多額の賠償請求をされた同業者も居るようですし。
私どもで受任するのはその多くが『ラウンジ』や『クラブ』と言った2号営業店なのですが、それでも所轄署の受理から拒否の判断まで最大45日(標準処理期間)の日数を要します。
申請者は、開店日までを店舗の改装や女の子の手配、業者の確保など現業に関わるプロセスには気をまわされますが、一番時間を要する『風俗営業許可の取得』を忘れがちで、多くの場合オープンを先延ばしする羽目になります。
行政への手続を忘れない様に心がけましょう。