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ある在日コリアンの涙。

先日、地方都市に住むある男性から一本の電話をいただいた。

事務所のホームページで『在日コリアンの戸籍整理』とうたっている関係で、いろんな地方の在日コリアンから問合せが来るが、どうも様子が変であった。

その方も自身が在日コリアンで、つい先日国籍を『朝鮮』から『韓国』に変えたとおっしゃっていた。

自身の考えや両親の意思に背いて、仕事のためにやむなく国籍を変えたこと、そのことで大変悩まれたこと、また、領事館での手続に大変苦労されたことなどを話された後、核心部分を聴くこととなった。

それは、韓国のパスポートを取得するために①国籍を変え、②韓国戸籍(※)を整理し、③一大決心をしてその申請を行ったにも関わらず、領事館でその交付を拒まれたとのことだった。

主に大阪で活動している私は、果たしてそんなことが実際に行われているのかと疑問に思いながらも、泣きそうになりながら話す男性の話に聞き入ってしまった。

聞くところによると、その男性の友人も同じような理由でパスポートを入手できずに困っているとのことだ。

その方の話では、特定の団体(朝鮮総連)とかかわりのある人物へのパスポートの発給について、その団体との一切のかかわりを辞める旨の誓約書(?)を文書で提出しないとパスポートの発給手続は出来ないし、また、それをしたからと言って必ず発給されるとも限らないと領事館から言われたらしい。

男性が抗議すると、これは法律で決まっていることだ、とも言っていたらしい。

何ともやるせない話で、涙ながらにその話をする男性に同情するしかなかったのだが、『果たしてそんな法律、韓国にあったっけ?』との疑問が沸いてきた。

たしかに旅券の発給は各国の法律により定められているが、特定の信条や宗教によりその発給を拒むことが可能なのだろうか?

それとも危険人物として、『特定の団体や国家への所属』を理由に旅券発給を拒否できる法律があるのか?

調べなければと思いながら、日々の業務に追われて今日に至っている。

2012年3月に行われる国会議員選挙及び2012年12月の大統領選挙には、在外国民も参加が可能となる。

それを見越した動きとも取れなくは無く、結局、在日コリアンはどちらの国籍を選択するにせよ帰ることも無いであろう本国に振り回され続けるのであった。

※現在の韓国には戸籍制度は無く、2008年1月1日から施行された家族関係登録法により各人5種類の証明書が発行されることとなった。

韓流街。

いわゆる『韓流ブーム』は今なおとどまることを知らず、朝のワイドショーでも東京の新大久保がその聖地として取り上げられている。

大阪に住みながら、『大阪にもそんな場所があれば在日コリアンやニューカマーの韓国人が潤うんだが・・・』と、一人モヤモヤしている。

そんな思いを抱いているのが自分だけではないことが最近分かりはじめた。

先日大阪城公演で開催されたワンコリアフェスティバルに行ってみると、大阪の中心地に韓流カフェがオープンするとの宣伝文句で、そこで働く韓国人のイケメン男子グループがアイドルさながらにもてはやされていた。

一緒に行った私の妻も、『とりあえず撮っとこ!』といってアイフォンのレンズを彼らに向けていた。

現在、大阪の鶴橋からコリアタウンにかけては、東京の新大久保を髣髴させる(まだまだだが)韓流ショップが並び、ファンの女性たちがショップを尋ねて歩く姿をよく見かける。

『僕も一丁乗っかろうかな』という誘惑と戦いながら、依頼者の相談に耳を傾けている。

大阪の行政書士逮捕の事件。

今朝の新聞報道によると、大阪市内の行政書士が顧客から預かったお金を着服したとして、逮捕されたとのこと。
株式投資の損失穴埋めに使ったらしいが、あくまで報道情報なのですべてが真実かは分からない。
今までの私の経験では、顧客から大金(今回の事件では1000万円以上)を預かる場面に出会ったことがない。
どんな事件にせよ、騙す側の意志と騙される側の油断やスキがそれを引き起こす要因となるが、最初から完全に騙すつもりで来られると、それを見破るのは容易ではないと思う。
対処方は唯一、『世間にそんなに美味しい話は転がっていない』と自分に言い聞かせることでしょうか。

信仰。

長男が生まれた時、口を開けると片方の唇の端が下がるので、要検査となった。
検査結果を聞くまで不安でいても立ってもいられず、何かしなければと言う脅迫観念にとらわれた。
万が一何らかの障害があったらどうしよう、自分へ与えられた試練なのか?、など、色んな考えが浮かんだ。
しかし、突き詰めると事実を受け入れる意外にどうすることもできないと知った。
無宗教で無神論者だが、次の日から当時まだ2才だった娘と二人で、近くの公園にある神社参りをはじめた。
その日から、検査の結果が出るまでの1ヶ月以上、娘と二人の神社通いは続いた。
女の子で発育が早かった娘はしっかりとした足取りで公園まで付き合ってくれ、結局、一日も欠かさないまま検査結果を聞くことができた。
『問題なく健康な赤ちゃんですよ。』との言葉を聞いて、本当に安心した。
あの時程に人間としての無力感を味わったことはない。

それ以来、御利益のある神社として公園で遊ぶときにはお参りするように心がけている。

後になって知ったのだが、神社仏閣では日々のお礼をして、お墓参りで沢山お願いをするのが正しい行ないらしい。
いずれにせよ、最後に残るは『神頼み』なのだった。

本の紹介。

『憚りながら』。
元山口組の大親分が書いた自伝です。
ヤクザについて全否定する昨今の日本の社会情勢に意見する、読み応えある作品だった。
この手の本を好んで読むが、やっぱり面白い。
学者や評論家の書いた本は、正直、退屈で読み切るのに体力が必要だが、実体験に基づいた迫力ある内容であった。
この親分は引退してお坊さんになったが、それに至る紆余曲折がヤクザ映画を凌ぐ壮絶な物語として描かれている。
今では反社会勢力として国民全体の敵扱いされているが、彼らを操っていいように難を逃れてきた輩やその末裔どもが、今の日本の中枢に沢山いるのではないか。
まさに『悪いやつほどよく眠る』である。
ヤクザ締め付けについては、『海を越えたある方面からの圧力』が噂されるが、TPPも含めて、日本の政治家には事大主義に流され過ぎないようにくれぐれもお願いしたい。

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