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国籍・家族関係登録(戸籍)一覧

大阪首長選挙。

大阪の首長選挙が公示され、選挙戦がスタートした。
つい先日、大阪府庁へ向かうタクシーでの出来事。
運転手:府庁の方ですか?
僕:いえ、違います。ところで、次の知事はどなたになるんでしょうかね?
運転手:維新が勝つのでしょうかねー。投票へは行かれるんですか?
僕:私は在日コリアン3世で投票権がないんですよ。
運転手:えっ、何でですか?日本で生まれたんじゃないんですか?税金とかは日本人と同じなんでしょう?
僕:なんですけどねー。なんででしょう?
興味はあるのに権利がない。
在日の中でも意見の分かれる地方参政権の付与問題だが、こればかりは『善良なる日本の政治家』の英断に期待するしかない。
今出来ることは、新たに本国(韓国)から与えられた選挙権を行使するしかないのである。

ある在日コリアンの涙。

先日、地方都市に住むある男性から一本の電話をいただいた。

事務所のホームページで『在日コリアンの戸籍整理』とうたっている関係で、いろんな地方の在日コリアンから問合せが来るが、どうも様子が変であった。

その方も自身が在日コリアンで、つい先日国籍を『朝鮮』から『韓国』に変えたとおっしゃっていた。

自身の考えや両親の意思に背いて、仕事のためにやむなく国籍を変えたこと、そのことで大変悩まれたこと、また、領事館での手続に大変苦労されたことなどを話された後、核心部分を聴くこととなった。

それは、韓国のパスポートを取得するために①国籍を変え、②韓国戸籍(※)を整理し、③一大決心をしてその申請を行ったにも関わらず、領事館でその交付を拒まれたとのことだった。

主に大阪で活動している私は、果たしてそんなことが実際に行われているのかと疑問に思いながらも、泣きそうになりながら話す男性の話に聞き入ってしまった。

聞くところによると、その男性の友人も同じような理由でパスポートを入手できずに困っているとのことだ。

その方の話では、特定の団体(朝鮮総連)とかかわりのある人物へのパスポートの発給について、その団体との一切のかかわりを辞める旨の誓約書(?)を文書で提出しないとパスポートの発給手続は出来ないし、また、それをしたからと言って必ず発給されるとも限らないと領事館から言われたらしい。

男性が抗議すると、これは法律で決まっていることだ、とも言っていたらしい。

何ともやるせない話で、涙ながらにその話をする男性に同情するしかなかったのだが、『果たしてそんな法律、韓国にあったっけ?』との疑問が沸いてきた。

たしかに旅券の発給は各国の法律により定められているが、特定の信条や宗教によりその発給を拒むことが可能なのだろうか?

それとも危険人物として、『特定の団体や国家への所属』を理由に旅券発給を拒否できる法律があるのか?

調べなければと思いながら、日々の業務に追われて今日に至っている。

2012年3月に行われる国会議員選挙及び2012年12月の大統領選挙には、在外国民も参加が可能となる。

それを見越した動きとも取れなくは無く、結局、在日コリアンはどちらの国籍を選択するにせよ帰ることも無いであろう本国に振り回され続けるのであった。

※現在の韓国には戸籍制度は無く、2008年1月1日から施行された家族関係登録法により各人5種類の証明書が発行されることとなった。

信仰。

長男が生まれた時、口を開けると片方の唇の端が下がるので、要検査となった。
検査結果を聞くまで不安でいても立ってもいられず、何かしなければと言う脅迫観念にとらわれた。
万が一何らかの障害があったらどうしよう、自分へ与えられた試練なのか?、など、色んな考えが浮かんだ。
しかし、突き詰めると事実を受け入れる意外にどうすることもできないと知った。
無宗教で無神論者だが、次の日から当時まだ2才だった娘と二人で、近くの公園にある神社参りをはじめた。
その日から、検査の結果が出るまでの1ヶ月以上、娘と二人の神社通いは続いた。
女の子で発育が早かった娘はしっかりとした足取りで公園まで付き合ってくれ、結局、一日も欠かさないまま検査結果を聞くことができた。
『問題なく健康な赤ちゃんですよ。』との言葉を聞いて、本当に安心した。
あの時程に人間としての無力感を味わったことはない。

それ以来、御利益のある神社として公園で遊ぶときにはお参りするように心がけている。

後になって知ったのだが、神社仏閣では日々のお礼をして、お墓参りで沢山お願いをするのが正しい行ないらしい。
いずれにせよ、最後に残るは『神頼み』なのだった。

帰化申請手続について。~その4~

前回(2011.5.18)からかなり時間が経過してしまいましたが、帰化手続きに必要となる韓国籍の方の「国籍・身分関係を証する書面」の入手方法について、ご案内します。

まずは韓国の身分登録制度についてのご案内。

わかりやすく日本の住民登録及び戸籍制度と比較してご説明します。

日本の住民登録に当たる制度として韓国でも「住民登録」制度が存在し、韓国住民は全て「住民登録証」と言う顔写真付の証明書(カード)を持っています。

また、役所では「住民登録簿謄本」と言う紙媒体の証明書が交付されます。

続いて日本の戸籍制度に当たる制度として「家族関係登録」制度が存在します。

この制度はブログで何度も紹介しています通り2008年1月1日に始まった比較的新しい制度で、以前は日本と同じ戸籍制度だったものが改められたものです。

日本に住む在日コリアンにとって大切なのが、この「家族関係登録簿」への登録なのです。

反対に「住民登録」は韓国国民ではあっても韓国住民ではない在日コリアン(及び永住権を持つニューカマー)にとっては不要となります。

帰化手続きにおける韓国人の「国籍・身分関係を証する書面」とは、上記の「家族関係登録簿」についての記載内容を証する書面です。

この証明書は5種類からなるもので、全て申請者を筆頭とした形態で交付されます。

韓国の登録基準地(戸籍制度での本籍地)に郵送により請求することも可能ですが、日本の住所地を管轄する在外韓国公館(大使館及び領事館)でも交付されます。

請求が可能な方は、

①家族関係登録簿に登録されている本人、②家族関係登録簿に登録されている親族、③代理人(外国人登録の国籍欄が韓国となっている者及び行政書士若しくは韓国旅券所持者)となっています。

ちなみに上記②で『家族関係登録簿に登録されていない親族』も請求する方法がありますが、ここでは割愛させていただきます。

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最後に、2008年1月1日以前に亡くなられた方で死亡申告までを済まされた方については家族関係登録簿に関する証明書は交付されないため、「除籍謄本」により親族関係等を証明することとなります。

劇団『航路』韓国公演。

今朝の毎日新聞に記事が載っていた。

在日3世が主催する劇団が韓国で公演を行ったとのこと。

主演する在日1世役を日本人俳優が演じていたとか。

演劇を観た韓国人親子のインタビューの内容も興味をそそられたが、この記事で主人公として扱われていた『在日3世の金さん』が何故韓国へ同行しなかったのかが気になった。

答えは、彼の国籍が『朝鮮』であったがためだ。

現在の韓国政府は日本の外国人登録の国籍欄が『朝鮮』となっている方達への韓国への渡航をほぼ認めていない。

これは政治的な判断によるものだ。

韓国政府が現政権に変わってから、それまで有効に機能していた『朝鮮籍』在日コリアンの訪韓が急に認められなくなってしまった。

現韓国大統領は一時的にではあるにせよ、大阪市平野区に在住してたことのある元在日コリアンであるのに。

様々な思惑の入り混じった政治の世界は理解不能であるが、日本でマイノリティーとして苦難の歴史を生きてきた在日コリアンへの同族による厳しい措置に怒りを覚える。

『韓国へ行きたかったらさっさと韓国籍へ変えろ』と無神経に言い放つ人間もいるが、皆それぞれ意思や主張や家族の歴史があるのだ。

今朝の毎日新聞記事によって、『在日3世の金さん』の思いが私には強く伝わったのだ。

2012年に行われる韓国大統領選挙によって、『在日3世の金さん』のような方々が自由に故郷を訪れることが可能になることを願いたい。

そのためにも、在外コリアン(韓国籍で在外国民登録者に限る)は新たに与えられた選挙権を責任を持って行使しましょう。

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