国籍・家族関係登録(戸籍)一覧
韓国人・朝鮮人夫婦の結婚・離婚問題について多い問い合わせ。~番外編~
- 2021.06.25(金)
- 国籍・家族関係登録(戸籍) , 戸籍・住民登録
6月10日、16日のブログで韓国・朝鮮籍夫婦の離婚について取り上げましたが、その件について法務局から情報が得られたのでそれについて。
僕の事務所へ、とある韓国籍夫婦から離婚をしたいとの相談がありました。
何でも『区役所へ離婚届を出しに行ったところ、韓国人男女の離婚なので領事館に行くように言われて何度も追い返された!役所の人間を何とかしてほしい。』と、お怒りの様子。
僕の頭の中でも一瞬、『いや、それは役所の人の説明が正解でしょ!』とよぎった。
それでも丁重に、『何か方法がないか探してみます。』と返事をしておいた。
何分、コロナのおかげで〈事務所始まって以来の暇〉を持て余してるので、どんな相談にも真摯に応じている今日このごろ。
ついでのある日に法務局国籍課へ〈韓国籍夫婦の日本の役所での離婚届の可否〉について見解を求めに出向いたのです。
すると、法務局戸籍課から予想外の回答が、、、
【次回へ続く。】
韓国領事館での書類集めが大変なこと。帰化、相続、どちらの場合も証明書類を持参すること!
- 2021.06.23(水)
- 国籍・家族関係登録(戸籍) , 相続・遺言
ほぼ毎週のように韓国領事館に行って家族関係登録事項別証明書や除籍謄本を発行してもらっています。
僕は直接行かず事務員さんに領事館の件は任せっきりです、、、
最近また領事館での書類入手が難しくなったとの噂を聞いていましたがこれが事実のようで、早速業務に支障が出ています。
韓国大法院決定により兄弟姉妹間での書類入手ができなくなって久しいですが、この部分がより厳格な取扱いになりました。
たとえて言うと、僕が僕の姉や妹の家族関係登録事項別証明書や除籍謄本を取れなくなったということ。
両親が亡くなっていてもこの要件はわかることがなく、相続などで兄弟関係がややこしい方は苦労しています。
韓国の弁護士にまで依頼しないといけないケースも出てきていて<在日コリアンを対象とした解決策>を何か考えないといけないかと思います。
韓国人・朝鮮人夫婦の結婚・離婚問題について多い問い合わせ。~その2~
- 2021.06.16(水)
- 国籍・家族関係登録(戸籍) , 戸籍・住民登録
【前回の続き】
役所の対応に不満を持ったご主人から当事務所へ連絡をいただきましたが、僕はことを解決すべくいたって冷静にご主人へ説明をしました。
先ず第一に役所の人の言い分は半分合ってて半分間違っている事実。
合っている事実としては、2012年の外国人登録法廃止後、それまで在日コリアンの家族関係について概ね把握できていた日本の各役所ではそれができなくなって、その都度本人らから<現在の身分関係>について確認する必要が生じたことです。
すなわち昔ならば外国人個々人の登録原票なる紙媒体の台帳をその外国人が居住する役所が都度管理していたので、今回の相談者夫婦の住所地がそれぞれ別々になっても夫婦であることがその台帳により把握できていました。それが現在は台帳としての管理はおろか、電子データとしても外国人の家族関係は把握できなくなっています。
そのため、夫婦の片方が住所を移してしまったあとに例えば本国(今回の夫婦の場合は韓国・朝鮮)で離婚してしまっていた場合、住民票に夫婦と表記することはできません。役所の方が言う<現在も引き続き夫婦であることの証明>を求めるのは仕方ないことです。
その一方、片方が朝鮮籍であるにもかかわらず(朝鮮には韓国のように戸籍制度が存在しない)、本国の婚姻関係証明書類を求めるのはナンセンスで在日コリアンの状況やルーツについてあまりに無知で無関心であると思います。
今回のケースでは僕が直接当該役所へ電話をして下記の通り説明をすることになりました。
『今回の件について、朝鮮籍である妻は本国(ここでは韓国のこと)には身分登録は無く登録しようにも国籍表示の問題でそれもできない状態だ。先にそちらの役所へ婚姻届を出しいており今回それをなかったコトにするならばもう一度婚姻届を出すことになる。その場合、同一の男女から続けて2度の婚姻届を受理することになるがそちら側に不都合は無いのか?不明であれば法務省へ伺いを立ててくれ』
その後、役所からも当該夫からも連絡はありませんでした。結果がどうなったかは不明ですが(多分解決したのでしょうが)、このケースのような事態があちこちで生じているようで、日本で生まれた在日コリアンとて<自身が外国人である自覚>を持っておかないと大事な場面で面倒に巻き込まれてしまうということです。
それを避けるには、①本国のパスポートを取得しておくか、②日本国へ帰化するしか良い解決策が見つかりません。
韓国人・朝鮮人夫婦の結婚・離婚問題について多い問い合わせ。
- 2021.06.10(木)
- 国籍・家族関係登録(戸籍) , 戸籍・住民登録
2012年7月8日、それまで日本に住む外国人を一元管理していた<外国人登録>制度が終焉、外国人も日本人と同じように<住民票>に名前が載るように変わりました。
それまで、例えば韓国人の父と日本人の母、日本人の子ども(2重国籍だが日本においては日本人となる)の家庭で住民票を取ると父親だけ載ってこなかったのが、現在では3人全員が同じ住民票に記載されて分かりやすくなりました。
その一方下記のような弊害も。
例えば東大阪市に住む韓国籍男性と朝鮮籍女性の夫婦(ともに特別永住者)の例。
結婚後しばらくして夫が東京へ単身赴任となり住所が東京都に移ります。
1年後、夫が転勤により関西へ移動、住所を元の東大阪市へ戻します。当然、住民票の<家族関係>欄は『世帯主』と『妻』となるものと考えました。
ところが、実際に手にした住民票には妻の<家族関係>欄には『同居人』と記載されていました。
間違いをただすべく窓口の担当者へそれを指摘すると、担当者は次のように言ったのです。
「おなたたち夫婦はともに外国籍(韓国・朝鮮籍)なので現在も夫婦であるとの本国の証明を持ってきてもらわないと住民票に奥様を『妻』と表示できません。」
いったい何が起きているのか。自分たちは間違いなく夫婦なのに。途方に暮れる夫。
すかさずスマホでググってヒットした<国際行政書士そん法務事務所>へ問い合わせの電話を入れたのでした。
【次回へ続く】
在日コリアンの帰化後の国籍喪失届をやるべきかどうかの件。
- 2021.04.15(木)
- 国籍・家族関係登録(戸籍) , 帰化申請業務関連
在日コリアン(韓国・朝鮮籍者)が日本の国籍を取得するには国籍法5条等に規定のある「帰化許可申請」によることになります。
ニューカマーと呼ばれる海外で生まれてその後日本に住み着いた外国人と比べて在日コリアン等特別永住者がどれほど優遇されているかとなると、帰化については正直あまり差異はありません。
膨大な書類を準備して手続をしますが、在日コリアンが免除されているものと言えば、<帰化の動機書(理由書みたいなもの)>と<最終学歴の卒業・在籍証明書>くらいのものです。
ただし、交通違反による罰金等、審査上『少しは大目に見てくれているのだな』と感じる場面もありますが、、、
ところで最近よく「帰化後に韓国人から抜ける手続きはどうすればよいのですか?」といった相談を受けるケースがあります。
誤解されている方が多いようですが、韓国の国籍法では(日本のそれも同じ)『自ら進んで外国籍を取得した者は韓国籍を失う』とされていますので、韓国の戸籍(家族関係登録)に名前が残っていようが韓国のパスポートを引き続き持っていようが、日本の官報に帰化許可者として名前が載った時点で韓国籍は失われます。➡官報と言う日本政府が発行している新聞に帰化した者の個人情報はさらされます!住所、氏名、生年月日が、、、
よって帰化後に国籍喪失の届出を領事館へするかしないかは個人の判断に任されています。
もちろん韓国側では「速やかにやってくれ」との立場です。
最近の兆候を見るに、相続手続等をする場面で帰化した後も韓国の書類が必要となるケースが多いので、やはり帰化後の韓国籍喪失の届出はやっておくことを勧めています。