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みなし再入国許可制度。
昨日に引き続いて再入国許可について。
お伝えしたように、外国人は再入国許可を得て日本から出国しないと現在保有する在留資格を維持できない。
しかし、改正入管法(2008年7月公布)によると、出国後1年以内に再入国する場合、現在必須とされる再入国許可を得る必要がなくなるとのことです。
これを『みなし再入国許可制度』と呼んでおり、入管のホームページ等でもアナウンスされている。
要するに、日本へ再入国する予定で出国する長期在留外国人が、帰省や出張等で短期間(1年未満)日本から出国する場合に限って、再入国許可無しでの再入国を認める便利な制度である。 (注)在留期限が出国後1年未満の場合は、その在留期限までに再入国しなければ認められません。
しかし、うっかり1年以上続けて日本国外滞在となった場合は、保有していた在留資格での日本への再入国が認めらなくなるので、その様なおそれのある場合は、あらかじめ現在の制度(再入国許可)を利用することをお勧めします。
相談事例①
- 2011.08.25(木)
- VISA・在留資格関連 , 日本語
帰省で本国へ帰国したクライアントから電話での問い合わせがあり、「パスポートを紛失したが再入国できるのか?」とのこと。
ご承知の通り、日本の在留資格を持つ外国人は再入国許可を得て日本から出国することにより、日本での在留資格が途切れることなく滞在可能となる。
逆に考えると、再入国許可を得ずに出国するといくら日本での永住権を持っていたとしてもその永住権を維持できなくなるのだ。
これは私を含めた在日(特別永住者)も同様で、例外は認められない。
今回のクライアントの問い合わせについて考えると、パスポートに押された再入国許可の証印(小さなシール)がパスポートを紛失したことで証明できないので、日本へ帰ってきたときに空港で再入国とはみなされないのではないかとの心配から出たものでしょう。
この問い合わせは妥当なもので、『再入国許可事実証明』なるものを日本にいる親族(親族がいない場合は任意の代理人)にお願いして日本の入国管理局で取り直してもらう必要がある。
これはあくまでも臨時の措置で、登録原票記載事項証明書の裏面に再入国許可の証印を貼付してくれるのだ。
なんにしても海外(たとえその外国人の本国であろうと)でパスポートを紛失すると大変苦労すると言うことです。
※来年7月からはこの「再入国許可」が必要なくなります(すべての場合ではありませんが)。詳細は次回のブログにて紹介します。
在留期間更新許可申請。(その2)
- 2011.08.19(金)
- VISA・在留資格関連 , 入国管理局情報 , 日本語
日本で在留する外国人はそのほとんどが1年若しくは3年の在留期限を定められている。(永住者や短期滞在の旅行者等を除く)
その方達が自身の持つ在留資格を期限前に延長するための手続が『在留期間更新許可申請』である。
外国人でありながら生まれながら永住権を持っている私自身は、この在留期間更新についての認識は持ったことが無かった。
しかし、ほとんどの外国人は1年若しくは3年に一度、日本に継続的に滞在するための手続を行わなければならない。
何とも面倒な作業である。
多くの外国人が警察よりも怖いと恐れる入国管理局へ自ら出向き、煩雑な書類を持参してVISA(在留資格)の延長のお伺いを立てる。
そこで認められるといいのだが、様々な事情と複雑な環境を持つ彼らの中には、日本での継続的滞在を拒否される者も少なくは無い。
特にここ最近では、OS(オーバーステイ)外国人の減少により正規滞在を装った不法滞在者(偽装結婚、偽装就労、偽装就学)の摘発に入国管理局も相当力を入れていて、そのあぶり出しに成功しているようだ。
先日もそのあおりからか、正規に夫婦として滞在している外国人女性2名の結婚ビザの更新申請が、何と3ケ月もの間許可が下りず、依頼者に多大な負担(精神的ストレス)を与えることとなった。
多分この2名の申請は、慎重調査に回されたのでしょう。
誰のどの申請が調査対象となるのかは正直私にも分からない部分が多く、依頼者に『運です』と誠に情けない説明をしてしまっている。
私が依頼者にアドバイスするのは、とにかく申請書類を真面目に不備無く準備することと、事前に充分な時間的猶予を持って更新申請に望んでくださいとのこと。
もちろん申請書には真実の情報を記載することは当然です。
尚、以前は在留期限より2ヶ月前から受付可となっておりましたが、現在は3ケ月前から受付てくれており、万が一期限を越えた場合でも、専門家へ依頼するなどして、入国管理局へ事情をよく説明すると同時に誠意を持った対処を心がけてください。
韓国の人気グループBEASTが上陸拒否にあったという報道について。
- 2011.08.17(水)
- VISA・在留資格関連 , 日本語
日本の入管法では、日本で収入を得る活動を行うには観光ビザ(正確には短期滞在の在留資格)ではダメだとなっています。【※例外あり】
公式の発表はありませんが私の憶測では、このBEASTというグループは今回の上陸目的が日本での芸能活動(興行の在留資格に該当)であるにも関わらず観光ビザで日本に上陸しようとしたのではないでしょうか。
このような超(?)有名芸能人が犯したミスとしてはあまりにも初歩的で、日韓の芸能プロダクションの事前準備のいい加減さが露呈した形となったようです。
現在、日本と韓国とは日韓共催ワールドカップから続いている査証免除協定により、互いの国にVISA無しで入国できることとなっています。【※VISA無し入国は短期滞在に限る】
しかし、だからと言って必ず上陸が認められる訳ではなく、今回のBEASTのように日本で行おうとする主な活動が収入を得る活動である場合は、事前にそれに見合ったVISAを取得する必要があります。【※入国⇒日本国の領域に入ること、上陸⇒日本の領土へ足を踏み入れること】
一般的には、日本のプロダクションが『興行』の在留資格認定証明書交付申請を日本の入国管理局へ行い、許可を得て交付された認定証明書を韓国の申請人(BEASTの各メンバー)へ送付、韓国の申請人がそれを在韓日本領事館へ呈示して『興行』のVISA(査証)を取得します。
現在のようにノービザだからと言って上記手続を省いた場合、今回のような不利益を受けることになります。
注:短期滞在の在留資格でも、業として行うものではない講演に対する謝金、日常生活に伴う臨時の報酬等を得る活動については、許容範囲とされています。
同窓会と8月15日。
- 2011.08.15(月)
- ただいま休憩中・・・ , 日本語
つい先日、11月に開催される同窓会に向けて、会場となる中華料理屋で試食会が行われた。
実行委員に選ばれたのにも関わらずこれといって活躍できていない私は、その日も仕事と帰省した身内に会うため不参加。
せっかく誘っていただいたのに、本当に申し訳ない。
元来協調性に欠け団体行動が苦手な方だが、この歳になってもそこから抜けきれない自分がもどかしい。
あえて避けている自分もいれば、行けなくなってホッとしている自分もいる。
どっちにせよ団体行動にネガティブな思考を持ってしまうのは、内向きな性格故かと思う。
西郷さんの様に“一切の自分”をさらけ出せるような大きな男に憧れるが、その壁は高く厚い鉄壁に思える。
いつものように“来年克服すべき課題”にさせていただこうと思う。
?
ちなみに今日は、8月15日。
日本では『終戦記念日』、韓国では『光復節(グァンボッチョル)』、朝鮮では『祖国解放の日(だったかな?)』、身近には義母の誕生日。
それぞれがそれぞれの立場でこの日を向えているでしょう。
過去の出来事だが、66年経つ現在の我々にも影響を残す悲惨な出来事に思いを馳せよう。と思う。
※戦争と個人について考えさせてくれる一冊として、百田尚樹著『永遠の0 (ゼロ)』がおススメ。