東電OL殺人事件で無期懲役が確定していたネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリさんに無罪の判決が出された件で。
- 2012.11.07(水)
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1997年の事件で当時ニュースなど見なかった僕はこの事件について正直あまり知識が無かった。
ただ、行政書士試験の勉強中に当時の判例を参考書などで良く目にした記憶くらいだった。
しかし、ある本を読んだことがきっかけでこの事件に興味を抱くことになった。
佐野眞一著『東電OL殺人事件』である。
この本では日本の警察の怖さと行進国外国人の日本における地位の脆さについて、とても興味深く描かれている。
10年以上の歳月を掛けて無罪を掴み取ったゴビンダさん。
冤罪によって奪われた貴重な『時間』は帰ってこないが、奥さんと2人の娘さんが待っていた家に帰ることが出来て本当に良かったと思う。
話は変わるがこの本の著者佐野眞一氏は、『あんぽん(孫正義伝)』も書かれたノンフィクションの巨匠と呼ばれる方だ。
『東電OL殺人事件』や『あんぽん(孫正義伝)』を読んで感じたことだが、その取材方法は書くべき対象者について妥協無く徹底して調べ上げた真実にこだわったものであることが伝わってくる。
しかし、最近話題の2人の政治家は、佐野眞一氏について、“抹殺しに行かなきゃいけない”とか“いやしく卑劣で許し難い男だ”などと発言している。
公人としての2人をどのように評価すべきか?
ちなみに孫正義氏は、自身の出自や親族について根掘り葉掘り書かれたにもかかわらず、正々堂々と著者の取材を受けていた。
前述の政治家1人については既に佐野氏が著書を出している。
佐野氏には是非“もう1人の政治家”の本が完成するまで徹底した取材を続けていただきたい。