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外国人登録法廃止。その歴史上最後の新規登録者と思われる韓国人男性のお供をした話。

60年続いた外国人登録法が、7月8日をもって廃止される。
過去、僕たちの祖父母や父母の世代が指紋押捺や常時携帯義務に反対してデモや抗議活動をしていたことが懐かしく思える。
そう考えると、在日コリアンの歴史と外国人登録法とその変遷の歴史が切っても切れない関係にあったのではないかとも思えてくる。
(その点、僕も含めて、僕たち3世や4世は、まともに政府や制度に反対して身をなげうって戦ったことなど無い(と思う)。)

そんなことを思い起こさせてくれたのが、今朝の一本の電話だった。

韓国人の男性が、ある理由からどうしても今日中に外国人登録をしなければならないのだと言う。
その時点(午前11時)でその方は中国にいた。(日本の中国地方ではなく、中華人民共和国!)
何とか約束した場所(某区役所)にたどり着いたのが午後6時30分。
普段であれば『タイムアウト!』となるところだが、そこはぬかりない私。
事前に今日の役所窓口の延長時間を計算に入れている。
書類を書き込んで何とか開庁時間内に受付完了。

役所を出たのが7時ちょうどだった。
とても疲れたが、横で座っているその男性の疲れた顔は、僕の比では無かった。
その方とお連れの女性と役所を後にしながら、『たぶんあなたが日本の歴史上最後の外国人新規登録者ですよ。』と教えてあげると、事情を分かってか、ニコッと笑ってくれた。

月曜日から始まる新しい在留管理制度。
外国人登録制度がたどった在日コリアンはじめ多くの外国人を傷つけた暗い歴史を繰り返さないような、『外国人に優しい制度』に少しでもなりうるような行政側の配慮ある運用を期待したい。

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