日本政府が被災地を訪れることを条件に中国人旅行者への査証(VISA)を発給する特例措置を認める方針を決定した件。
- 2012.05.15(火)
- VISA・在留資格関連 ,
- 入国管理局情報 ,
- 日本語
日本政府は、本年7月から中国人旅行者が東日本大震災で被災した東北3県(岩手、宮城、福島)を訪問する場合に限って数字査証(VISA)を発給する特例措置を認める方針を決定しました。
数字査証(VISA)を発給された中国人旅行者は、有効期限内であれば何度でも日本を訪問できるようになります。
訪日外国人のうち1人あたりの消費金額では、ロシア、オーストラリアに次いで3番目にお金を使っているのが中国人観光客との統計が出ていますが、旅行者数から言って全体的にはダントツ1位なのでしょう。
高い購買力を持つ中国人観光客を被災地に誘致し、復興支援につなげるのが狙いでしょう。
この度の特例措置は、岩手、宮城、福島のいずれかに1泊以上することが条件(旅行業者の証明等が必要となる)。
対象は個人旅行で、3年間有効な査証(VISA)が発給される予定とのこと。
特例措置は、昨年7月に沖縄県を対象にスタートしましたが、それによる効果が大きかったことを踏まえて(沖縄を訪れる旅行客が急増した)、被災地への復興も期待した適応となったのでしょう。
日本は、2011年5月の時点で、世界61ヵ国・地域に対して査証免除措置を実施しています。
アメリカや韓国、シンガポールやオーストラリア等の諸国ですが、中国は含まれていません。
そのため、中国人が日本へ入国するためには、在外公館(中国国内にある日本大使館や領事館)で査証(VISA)の事前発給手続を行なう必要があるのです。
ちなみに韓国と日本とは、2006年3月1日以降、観光等を目的とする『短期滞在査証』免除措置を期間限定なしに相互に実施することを決定していますので、韓国人が日本へ来るとき及び日本人が韓国へ行くときには、基本的にはパスポートを所持している方が航空チケットさえ手に入れることができれば明日にでも渡航できるのです。