一向に増えない『特定技能』外国人。制度設計自体に無理があったのではと思わざるを得ない。
- 2019.11.22(金)
- VISA・在留資格関連 ,
- 特定技能
入管庁肝いりで本年4月から新たに登場した『特定技能』の在留資格。
しかし、同庁の発表によると、直近(11月13日時点)の同在留資格での受け入れ人数は1,000人を超えていない。
僕の事務所でも開始前から7月くらいまでは多くの企業から相談が持ち込まれましたが、この数カ月間はそれもパタリと止んだ。
一方、この在留資格に興味を示しているのは、海外に向けて外国人材の派遣を生業としている外国企業のようで、そちらからの手続についての相談や、「1件、〇〇万円で申請取次をお願いできませんか?」との眉唾物のオファー。
これらの相談にも丁重に対応はしているものの、実際に制度開始から7カ月を超えて1,000人に満たない状態で、安定した業務依頼が来るとは思えない。
1件数万円で申請取次を依頼してくることもあるが、一般の就労系VISAの手続に比べ5倍~10倍の書類を準備しなければならず、そんな安請け合いはとても無理だ。
また、僕の事務所でも登録支援機関としてのサービスを間接的に提供できますが、『特定技能外国人』の数を上回る登録支援機関が存在しており、当面これも使い道が無いように思える。
5年間で34万人の目標を達成するには、制度設計の見直しも一考の余地ありと思われる。