日本へ帰化した方からよく聞く質問、<日韓間の2重国籍?!問題>について検討してみた件。蓮舫氏の報道も気になって、、、
- 2016.10.11(火)
- 国籍・家族関係登録(戸籍) ,
- 帰化申請業務関連
「国籍唯一の原則」という言葉があり、各国は概ね複数国籍を認めない方向で法律を制定している。(最近、韓国法では複数国籍を認める法改正が行われたが、、、)
日本の国籍法では第11条で『日本国民は、自己の志望によつて外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う。②外国の国籍を有する日本国民は、その外国の法令によりその国の国籍を選択したときは、日本の国籍を失う。』と規定している。
韓国でも国籍法第15条で『大韓民国の国民であって自ら外国国籍を取得した者は、その”外国国籍を取得したとき”に大韓民国の国籍を喪失する。』と規定している。(2項以降は長いので割愛。詳しく知りたい方は韓国の<国家法令情報センター>へアクセスください。←このサイト、過去の法律も改正ごとに全文掲載されている親切さ‼日本の<法令データ提供システム>とはわけが違う。)
上記の規定から考察すると、在日コリアンが自ら進んで帰化により日本国籍を取得した場合、帰化が認められた瞬間(官報に氏名が掲載された日)に”何にもしなくても”韓国国籍を喪失することとなる。
よく事務所へ問い合わせをいただく、「韓国の戸籍(家族関係登録)に名前が載ったままになっているが大丈夫か?」との質問の回答は上記韓国法15条のとおりとなる。
ただ、同法第16条において『大韓民国の国籍を喪失した者は、法務部長官に国籍喪失申告をしなければならない。』となっており、”厳密に法律を守る”との観点からは領事館において国籍喪失申告をしておくべきだろう。