外国人が日本の役所へ提出した出生・婚姻・死亡等届出書は半永久的に保存されるのだが、大阪市がこれを一部紛失していた件。
- 2016.07.14(木)
- 国籍・家族関係登録(戸籍) ,
- 帰化申請業務関連 ,
- 相続・遺言
僕も含めて日本で生まれた外国籍の人間は、多くは日本の役所へ出生届を行う。
また、結婚した場合も外国人の多くは日本の役所へ届出る。外国人が死んだ場合もしかり。
これは、例えば出生だと産婦人科等で医師が出生届とセットになった出生証明書を交付することから、当然それは日本のものとなっていて、先に日本の役所へそれを提出して、その後「受理証明書」を交付してもらいそれを本国へ報告的届出として申告するのだ。
今朝の朝日新聞朝刊によると、大阪市の役所(天王寺、淀川区を除く)が外国人が行った各種届出書の一部を紛失していたとのこと。
これは、先に説明したように既に本国への報告的届出を行っている場合は良いのだが、それを行っていない方にとってはとても由々しき事態だ。
日本の役所へ提出した届出書の写し(記載事項証明書と言う)を必要とする場面は以外に多い。
韓国への戸籍整理(何度も言いますが今は家族関係登録制度になっていて戸籍は存在しない)や帰化許可申請手続、相続の際の不動産登記、また遺族年金受給の際の親子関係の証明資料等として添付を求めらることがあるから。
役所が紛失したことそれ自体を責める気はないが、特に在日コリアンの場合歴史的経緯から見ても本国に身分登録がないことはいたし方なく(特に朝鮮籍の方は本国に身分登録それ自体がない)、あらゆる場面でもう少し柔軟な対応を希望するのだ。