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職業に貴賎はないか?

子供のころ、永遠に続くとも思われた“学生”という身分は、今振り返るとあっという間の出来事だった。

今では、永遠に続くとも感じられる“労働者”という身分に、私を含めた多くの大人達が震撼させられているにちがいない。

運よく今の仕事に就くことが出来た私は、お客さんに喜びを与える職業に大変やり甲斐を感じているし、収入以上に沢山のものを得ていると日々感謝している。

自分の子供達には、一切、親の個人的な思いや期待を押し付けないことを心掛けているが、社会に出るまでの短い時間に自分の職業や将来像について悩み抜くことだけは、ものごころがついた頃から口をすっぱくして言い続けている。

人生の大半を費やすであろう『労働の時間』を、より有意義に過ごさせてやるために、「どうせ働くのだったら自分が好きな分野かせめて人から感謝される職業に就かせてあげたい。」

そのことだけは、親の意志を押し付けさせてもらう。

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