矛盾。
対行政の仕事をしていると多くの矛盾を感じることがある。
つい先日も、全く同じ内容の申請をしたにもかかわらず、許可の範囲に差があった。
納得いかない結果には必ず理由を尋ねることとしている私に対して、窓口の説明はしどろもどろだった。
前例踏襲主義を掲げる行政には、当然彼らが不利となる前例も踏襲すべき義務があると考えるが、ある方に言わせると、「行政の裁量に口を挟むべきではなく、申請者に有利な前例があったとしてそれと違った結果が出たとしても行政の判断を尊重してそれを甘受すべきだ。」とのこと。
私はそれは「違う」と思う。
お金を払って依頼してくれているクライアントの「意志」こそ尊重すべきであり、行政側の意志を尊重すべきだとのその人の考えには到底賛同出来ない。
我々は、物言えぬ依頼者のためだけに汗をかくべきで、行政側の事情など依頼者の利益になること以外に考慮する必要などないと考える。
特に私の事務所のほとんどのクライアントが外国人であるため、彼らの「意志」を尊重することに今度も全力で取り組もうと思う。